車両名
VESPA SPRINT
分解前のワンショット
シート・メーターヘッドライトなど数点欠品があるものの大きな凹みや腐食も少なく
レストアベース車両としてはまずまずのコンディション
ボディーやパーツの状態をチェックしながらサクサクとばらしていきます。
バラシ終わったボディーは洗浄し泥や油ヨゴレを完全に除去し剥離剤にて
塗装を剥がしていきます。このとき以前にどのような修理や補修がしてあったかなど
細かくチェックしていきます。
写真はグラインダー+ワイヤーカップにて剥離材で取りきれなかった塗装やサビを
落とした状態です。この後それでも取りきれないサビやグラインダーの入らない場所は
サンドブラストにて処理します。
パテを必要以上に入れないためにしっかりと板金し板金後、パテ入れ→パテ研ぎを繰り返し下地塗料のサフェーサーを塗りますこの時点でほぼキズやへこみはなくなります。さらに目の細かい耐水ペーパーでサフ研ぎし表面を滑らかに仕上げます。
ざっとサフ入れまでの流れを書いて見ましたが板金塗装で大半の部分がこの下地造りに費やされるわけでこの下地の出来いかんで本塗装の出来が左右される重要な行程です。
各パーツも同じ行程で塗り上げていきます
組み立てです。まずはフロアレールの取り付けから。
よく修理や全塗装を行われた車両にボルトナットやブラインドリベットで止められたものを見かけますがどーもアレはいただけないのでオリジナルと同じようにアルミリベットで止めていきます。裏側部分なので見えない部分ではありますがココは手間を惜しまず
慎重に取り付けていきます
ベスパの操作系の肝である各種ワイヤー類の交換・ワイヤーハーネス新品製作・ラバーパーツ等ふんだんに新品パーツを投入。
足回りやステアリングステムも新品ベアリング等でリフレッシュ
途中写真を撮り忘れてしまいいきなりこの状態ですがココまで来ればあと少し・・
なのですが後ろに写っている黄色のスプリントVが塗装から上がってきたのでこのままでは場所もとられ保管にも気を使うので急遽スプリントVの組み立てに変更です。
この模様はSPRINT V編でお届けします。シートも上がってきました
新品リプロシートをクロコ型押し豚革で張替え、GS風にサイドを鋲打ち仕上げとしました。
エンジンパーツは全バラにし洗浄油にてすべてのヨゴレを落とし各パーツの消耗具合を
チェックします。エンジンケースはサンドブラストにてリフレッシュ。各部ベアリング・
シフト十字キー・クラッチ板・オイルシール・ガスケット類はすべて新品部品に交換
今回損傷の激しかったクランクとピストンも新品部品としました。
ステーターコイルも配線を引き直しポイント・コンデンサも交換
完成です。シート意外は特に変わったことはせずにストレートに組上げました。この後、試乗と調整を繰り返していよいよ新オーナーのもとへ納車です。
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